2014.04.09 (Wed)

プラハを探す 埋められた小穴

まだエレベーターや電動クレーンなどない遠い遠い昔、
すでにもう天まで届きそうなほどに背の高い建物は造られていた。
例えばゴシック様式のキリスト教教会は代表的である。

現代人でもゴシックの教会を見ればその高さに驚き、
「よく、あんな高い所に石材を運べましたね?」
「どうやって運んだのだろうか???」
と首を傾げる者が多い。



話は一転するが、歴史を見る時、紀元前や紀元後と聞くと、
どうしても感じてしまう事がある。
それは紀元前のとっつきにくさ。

紀元後にあたる西暦〇〇年は、日本では戦後から日常で普及したとはいっても、
今の私たちにしてみればとても分かり易いし、
年代を聞けば「あの頃だっはっ!」とピンとくる。

しかし紀元前となるとね…。
「紀元前は面倒くさい」、「すごい昔」
なんてイメージをつい持ってしまう。

でも、紀元前や紀元後すぐの西暦1,2世紀にはすでに、
ゴシックのそれよりももっと壮大な建物が存在していたのをみんな知っている。
それを中世に生きる者が見て驚嘆し叫んだそうだ。
「人間業ではない。」
「悪魔の所業だ。」
古代ギリシャやローマ帝国時代の遺跡、遺構を見れば理解が可能である。

つまり、キリスト教教会、特にゴシックの教会を見ると、
「すごっ、でかっ、たかっ」と驚いてしまうが、
キリスト教が主人公になるよりもはるか前に、今からだと2000年以上も前に、
壮大かつ重厚な建造物を建築しており、故に、
石材を高く積み上げる技術も当時からあったという事なのである。

エジプトのピラミッドなんて5000年も前の物なんだから…。


では一体どうやって石材を積み上げていったのか?
答えは至極簡単。
まずは人力クレーン。
足場を高く組んでいき、組み立てられた足場の上部に滑車を設置し、
その滑車にロープ状の物を掛け、地上にいる人夫ないし馬がそのロープを引いたり、
地上にもロープを巻き上げるための滑車を設置し、その滑車を回転させロープを巻きあげ、
しっかりと固定した石を引き上げていたのだ。

もちろんロープが切れたり、石がしっかり固定できず落石なんて事故もあったであろう。
だから事故防止のために石をしっかり固定するある方法がとられていた。
そのひとつは、超デカイペンチのような物を石材中央部に挟み、
石材に食い込ませて引き上げるという方法だ。

UFOキャッチャーをイメージして頂きたい。
UFOキャッチャーは挟むだけだけれど、それプラス食い込ませる。
よってペンチで挟んで食い込んだ箇所は小穴があいてしまうので、
そこからボロボロと風化していかないようにセメントで小穴を埋めた。
今でも石材にはその埋めた小穴が残っているから簡単に判別できるだろう。

そう長々と前置きを書いてしまったが、今回のテーマはこの小穴だったのだ。


しかし、19世紀後半20世紀初めになると重機も進歩したので、
そんな古典的な方法はとられなくなった。
だから石材には小穴があいていない。


写真はプラハ城内に建つ聖ヴィート大聖堂の壁であるが、
20世紀初めに工事が行われていた時の部分を見ると、
使用された砂岩はまっさらで傷穴ひとつない。


この時代になるとエレベーター、リフトなる物が登場し、
それによって石材を高所に運べることができるようになったからだ。


実は聖ヴィート大聖堂の西側正面に立つ2本の塔にはエレベーターがあったのである。
教会内のその塔の真下に行くとエレベーターの通路を見ることができる。
探してみよう!


また、小穴に埋めたはずのセメントがなんかの拍子にすっぽり外れてしまって、
小穴そのものが残っている石材もある。
探してみよう!


聖ヴィート教会のそばにある旧王宮にだってほら。
探してみよう!


ラストに進むにつれて尻つぼみ、竜頭蛇尾になってしまった。

でもね、ホント、どうやって積み上げていったのかな~。
石壁の埋められた小穴。
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01:20  |  プラハを探す  |  トラックバック(0)  |  コメント(1)  |  編集  |  Top↑

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■石の穴

Kost城を見学しに行った時、「通常その穴が見えないように石を積むのだけれど、この城ではその穴が見える向きに積まれている」と説明を受けました。一面穴だらけでした。
satoukako |  2014.04.18(金) 00:36 |  URL |  【コメント編集】

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